産まれたばかりのころはミルクを飲むだけだった赤ちゃんも、成長とともに大人と同じ食事ができるようになっていきますが、そのためには固形物を噛んで飲み込むことを徐々に覚えて練習する必要があります。
離乳食は少量の食事のためにいちいち裏ごしが必要など、面倒なことが意義跡多いですよね。赤ちゃん用品の売り場でよく見かけるベビーフード。気になるけど大丈夫なのかなと思っている方や手抜きと思われそうで購入できない方も多いのではないでしょうか。
ベビーフードを使う事に不安や心配がある方へ、ベビーフードを使うメリットについてご紹介します。
☆離乳食って面倒!
早い家庭では5か月を迎えると離乳食を始めている方もいらっしゃいますよね。
でも最初の内は1日1回で食べる量も小さじ1とほんの少しです。味付けもほとんどしないことが多いので、大人の食事からとり分ける事もできませんし、ほんの少しの量を毎回裏ごしして準備するのは結構大変な作業ですよね。
苦労して出来上がった離乳食なのに、初めのうちは赤ちゃんがなかなか食べてくれずに落ち込んでやる気がなくなってしまうママも多いです。
離乳食作りは毎回必要?
そもそも離乳食って毎回食べる時に作っていますか?毎回作って出来立てを食べさせることが愛情であると思っている人もいるでしょうし、そういった意見を否定するつもりもありませんが、効率としては悪いと思います。
一気に作って製氷皿に入れて冷凍し、食べさせる時に一つ取り出してレンジでチン。この方法にしてから離乳食のストレスが大幅に少なくなりました。
☆ベビーフードって安全なの?
赤ちゃん用品の売り場に行くとかならず目に入るのがベビーフード。最近は商品のレパートリーも増えて赤ちゃんの月齢ごとに美味しそうな離乳食がたくさん売っていますよね。ところで市販のベビーフードを赤ちゃんに与える事は安全なのでしょうか。
調味料で味覚に影響が出るのではないか、などと気になる方も多いと思います。日本国内のベビーフードは「日本ベビーフード協議会」という組織の自主規格に沿ってつくられているものがほとんどです。
「日本ベビーフード協議会」には現在、キューピー、ピジョン、和光堂、グリコ、森永、ビーンスタークの6つのメーカーが加入しています。
この組織は昭和36年の設立以来、赤ちゃんにとって安心安全なベビーフードを研究し続けていて、「安全性」はもちろんのこと、徹底した「安心感」の追求や機能性への配慮を課題としています。
漠然と市販のものに対する不安があった方も、赤ちゃんのための組織があって、日々研究し改善され続けているとわかると、使ってみたいと思えるのではないでしょうか。
ベビーフードの種類
・ビン詰め
ビン詰めタイプは長期保存に優れたベビーフードです。普段使わないけど何かの時のために、と予備感覚でおうちに置いておいても良いかもしれません。
商品によっては小分けして冷凍保存が可能な商品もありますので、一度に全部を使いきれない場合でも使いやすいです。
・パウチ
具材や調理法、食感にこだわっている商品が多いです。パウチは食材の栄養素も損なわれにくいため栄養バランスが気になる方でも安心です。開封してそのまま食べさせることもできますし、パウチごと湯煎できるのも便利です。
・パウダー
野菜スープやだしなどの粉末です。小さじ1のだしを作るのは大変ですが、粉末があれば簡単に少量を用意することができます。
また、離乳食を始めたばかりの10倍粥の時期には、米粉パウダーにお湯を混ぜたものを食べさせてあげるとその都度必要な分だけ用意できるので便利でおすすめです。
・フリーズドライ
1番便利なのがフリーズドライタイプの離乳食です。少量ずつにわかれていて、食べさせたい分だけお湯で戻して食べさせることができます。
色々な種類を用意しても軽くて持ち運びもしやすく、外出先などで離乳食を用意する必要がある時にとても重宝します。
☆ベビーフードを利用するメリット
・離乳食を作る手間が省ける
ベビーフードを使ってみて一番実感することは、手間の少なさではないでしょうか。たった1品ベビーフードに頼るだけでも、感覚は圧倒的に楽です。
時間のない時は本当に助かりますし、調理のしづらい食材も気軽に食べさせてあげられるので、食材のマンネリを防ぐこともできます。
・味付けの目安がわかる
赤ちゃんの舌は敏感で、初めのうちは素材の味を覚えさせるために味付けは必要ない。このように育児書には書いてあるものの、本当に?塩を使わないとしても、出汁くらい使わないの?と疑問に思う事はないでしょうか。
月齢ごとにどのくらい味付けをすればいいのかがわからない時に、目安にできるものがあると自分で作る時に参考になり便利です。購入したベビーフードを味見してみると、本当に素材そのものの優しい味がします。
・月齢ごとの食材の形状を確認できる
初めのうちは全ての食材がポタージュ状なのであまり深く考える事もありませんが、月齢が進んでくると、どれくらいの大きさにカットしてあげれば良いのか悩むことも多くなりますよね。
同じ月例でも柔らかいうどんと硬い野菜は同じ大きさでいいのか、食材のやわらかさは全て同じにするのか、といったたいていの疑問がベビーフードを味見することで解決します。
・誰にでも簡単に作れる
「誰にでも」「簡単に」というのは重要なポイントです。長時間赤ちゃんのそばを離れる時に、ミルクは計量スプーンで測れば作ってもらえますが、離乳食を作って食べさせてもらう事まではなかなか頼める方はいないですよね。
普段離乳食作りをしない人に預ける場合は特に心配になるのではないでしょうか。すでにできあがった状態で販売されているベビーフードなら、スプーンで必要な量を食べさせてもらえるので赤ちゃんのお留守番も安心です。
・災害時の非常食としてもOK
ベビーフードは賞味期限が長い商品がほとんどなので、避難グッズの中にいれておくと安心です。フリーズドライのものは軽くて持ち運びに便利ですし、パウチやカップ、ビンのタイプはお湯が手に入らない時でも開けてすぐに食べさせることができます。
ベビーフードが不足した栄養を補ってくれる
ベビーフードイコール手抜きと考えるママは多いですが、実はベビーフードを取り入れる事は赤ちゃんの成長に必要な栄養のバランスを効率よく摂ることができます。
様々な種類の食材を食べさせると言っても、どの食材にどんな栄養素があってどれを組み合わせれば良いのかよくわからないですよね。
調理の過程で栄養素が失われてしまうこともありますし、鉄分が足りないと思ってもレバーって与えても大丈夫なの?などと別の問題が出てきて離乳食作りにかける時間が長くなってしまいます。
どうしても時間がないという場合ではなくても、ベビーフードを取り入れることで栄養バランスに関する疑問や心配を解消できることもあるので、たまに利用してみるのもおすすめです。
ベビーフードを選ぶ時の注意点
・アレルゲン表示を確認
赤ちゃんが口に入れるものなので、アレルギーには注意を払う必要があります。パッケージにはアレルゲンについての表示があるので、確認してから購入しましょう。
7大アレルゲンは卵、乳製品、小麦、落花生、そば、えび、かにです。初めて食べさせる食材はアレルギーがないかどうか判断するために一口ずつしか使わないため、欲しい分だけ用意できるベビーフードに頼るのもおすすめです。
・添加物を確認
ベビー用だからといって、全てのベビーフードが添加物0というわけではありません。
もちろん、日本ベビーフード協議会の会員メーカーの商品は協議会が定めている添加物についての基準を満たしたものですが、心配な方は完全無添加という表示があるものを選ぶようにしましょう。
☆ベビーフードは手抜きだけど手抜きじゃない!
ベビーフードで不足している栄養を補えるとわかれば、手抜きしているみたいという罪悪感は薄くなるのではないでしょうか。
そもそも、たまには手抜きをしても良いと思うのです。手抜きしたからといって愛情がなくなるわけでもありませんし、離乳食を手抜きして浮いた時間で赤ちゃんとたくさん遊べるのなら大きなメリットになりますよね。
育児についての頑張りや愛情は離乳食だけで決まるものではありませんし、一生懸命になりすぎる必要はないと思います。愛情のこもったご飯ももちろん大切ですが、赤ちゃんの健やかな成長のためにはたくさんコミュニケーションをとる事も大切です。
是非、堂々とベビーフードを取り入れて、赤ちゃんとたくさん遊んであげて下さい。