ずっと寝ているだけだった赤ちゃんが大きく動き出す第一歩とも言えるのが寝返りです。
一般的に生後6か月前後で寝返りが見られると言われていますが、遅い赤ちゃんだと寝返りをせずにハイハイを始める場合もあります。
一般的な成長スピードよりも遅いと不安になりますが、実はあまり心配しなくても大丈夫です。寝返りが遅いのにも赤ちゃんなりの理由があります。
今回はとても気になる寝返りの前兆や寝返りをサポートする方法をお伝えします。
赤ちゃんの寝返りには前兆がある?
赤ちゃんが寝返りを始める前に見られるアクションにはどのようなものがあるのでしょうか?
寝返りを始める赤ちゃんは以下のような前兆が見られます。
・足を高く上げる
・仰向けで足をつかむ
・腰を左右に揺らす
・体を大きく反らす
寝返りの準備段階として、仰向けになって足をあげる赤ちゃんがいます。
オムツ交換のときにも頻繁に足を上げ下げして苦労したというパパ、ママの声も多数聞きます。足をあげることに慣れてきたら、足をさらに折り曲げて手で足を掴むようになります。
また、興味のあるものの方向を向こうと体を大きく反らしたり、腰やお尻を左右にゆらゆらと揺らすアクションも寝返りの前兆だと言われています。私の子どもも、気がついたら嬉しそうに足を掴みながら体をころころと左右に揺らしていました。
当時は「新しい動きで楽しいのかな」と思っていましたが、育児相談の保健師さんがその動きを見て「もう寝返りの練習をしているね」と言われビックリしたのを覚えています。
その後体を横に向け大きく反らすようになり、足を上げ始めて1か月半程で初めての寝返りを見せてくれました。しかし、この寝返りが見られる月齢には大きくばらつきがあります。
早い赤ちゃんで2、3か月から、遅い赤ちゃんだと10か月頃寝返りをするともいわれています。なぜこんなにも個人差が大きいのでしょうか。
その理由はいくつかあると言われています。
・抱っこが大好き
例えば抱っこが好きでひとりで寝ていることが少ない赤ちゃんは、寝返りの練習をする機会が少ないため寝返りまで時間がかかる場合があります。
・大きめの赤ちゃん
平均より体が大きい赤ちゃんは小柄な赤ちゃんに比べ、寝返りに必要な筋肉も多く必要になります。そのため寝返りなど体を使うアクションができるようになるまで時間がかかりやすいという特徴があります。
・寝返りに興味がない、またはうつ伏せが嫌
中には寝返りに興味を示さない赤ちゃんもいます。
他にも、うつ伏せよりも仰向けや抱っこが好きな赤ちゃんはなかなか寝返りをするまでに時間がかかる傾向にあります。
赤ちゃんの個性や発育にもよるので、必ずこれらが原因で寝返りが遅くなるわけではありません。しかし、もしあなたのお子さんにここで紹介した項目のどれかに心当たりがあるのなら、焦らないで見守ってあげてください。
私の知人には、生後8か月までなかなか寝返りをしなかった赤ちゃんがある日一気に寝返りからはいはいをするようになったという人もいます。
周りで同じ月齢のママから寝返りをしたという話を聞くと、つい自分と比べて不安になるかもしれません。大人でもそれぞれ興味の対象が違うように、赤ちゃんも好きなもの、やりたいことには個人差があります。
あなたの赤ちゃんを信じて、寝返りがみられる日を楽しみにゆっくり待ってあげてください。
赤ちゃんの寝返りを手助けするのはどんな時?
もしあなたの赤ちゃんに寝返りの前兆が見られたら、どのようにサポートしたらいいのでしょうか。寝返りのサポートを始める前に気をつけたいのは、あなたの赤ちゃんの首が完全に座っているかということです。
寝返りは基本的に下半身をねじってから上半身をひねりうつ伏せになります。その時に首が安定していないと思わぬケガの原因にもなってしまいます。まずは寝返りの準備ができているかどうか、赤ちゃんの状態を確認しましょう。
赤ちゃんの機嫌がよかったり、あやすと笑ったり周りを見渡している時は寝返りの練習を始めるチャンスです。
腰からお尻にかけて手の平で支えて反対側へ持ち上げます。右の腰なら左側へ、左の腰なら右側へ体をゆっくりねじります。このときに気をつけたいのは、足首や膝の関節だけを持たないようにすることです。
赤ちゃんの関節は大人よりも柔らかく、外れやすくなっています。無理な力を入れず、持ち上げるときは手の平で添えるように支えてあげましょう。
私の子どもの場合は、足をあげているときにそのままお尻を反対側へ持ち上げたら、その内に自分から足をねじるようになりました。体をねじるようになってから寝返りまでは2週間程だったと記憶しています。
下半身をねじり始めたら肩の下に手を差し入れて、完全に寝返りができるようにサポートしてあげましょう。赤ちゃんが初めてうつ伏せを経験する場合は、突然の視界の変化にびっくりしてしまうかもしれません。
保健師さんに聞いてみたところうつ伏せでの視界の変化は好きな赤ちゃんが多いそうなのですが、もし泣いてしまったらすぐに抱っこして安心させてあげてください。
私の子どもはうつ伏せが新鮮だったようできょろきょろしていましたが、しばらくするといつもの仰向けに戻りたいとぐずることが多くありました。
そのため、うつ伏せのときは常に近くで様子を見るようにしていました。また、うつ伏せではまだ頭を支えることができず、床に頭をぶつけることがありました。
寝返り練習の時はプレイマットのようなクッション性のある床や、バスタオルを2枚ほど重ねたうえで行うことをおすすめします。赤ちゃんが寝返りの練習を始めると、寝かせた位置から徐々に移動していることがあります。
赤ちゃんの周囲に危ないものがないか、窒息の危険がないか気を配りましょう。私の場合はまだ寝返りをしないから、と床のマットに寝かせて少し目を離したうちに頭の位置が大きくずれていました。
足を元気に動かした結果、体の位置も移動したようです。それ以来、どうしても目を離すときはベビーベッドやバウンサーに乗せるようになりました。
まとめ
産まれてからずっとつきっきりでお世話をしていると、本当に寝返りをする日がくるのだろうかと不安に思う事もあるかもしれません。
しかし、その日は突然やってきます。
寝返りの練習をきっかけに赤ちゃんの行動範囲が広がったり、興味の対象がどんどん増えていきます。貪欲に成長しようとする赤ちゃんの姿はとても微笑ましいものです。
あなたの赤ちゃんに寝返りの前兆が見られたら練習のチャンスです。
ぜひ寝返りのサポートをしてみてくださいね。
きっと新しいお子さんの姿に出会えるはずです。