近年、日本の夫婦の離婚率が上がってきています。3組に1組が離婚をするとまでいわれており、離婚をしたいと思ったことのある夫婦を含めると、半数以上は「離婚」について考えたことがあるのではないかと思われます。
子どもがいる家庭では、特に一番考えなければいけないのが子どもの気持ちや将来与える影響なのではないでしょうか。離婚は、夫婦だけの問題ではありません。子どもを巻き込まなければいけないことをよく考えましょう。では、離婚がおよぼすメリットと、子どもの気持ちや影響をご紹介していきます。
☆離婚のメリットとは?
パパがママに暴力や暴言をする人だったら、それを見て育つ子どもには悪影響しかありません。ですので、そういった場合の離婚は、子どもに対しても悪いものを見せなくてすみます。離婚をすることで、ママ自身の不満やストレスを我慢する必要がなくなります。
暴力まではいかなくても、パパとママが喧嘩ばかりして、お互いを戒めあっていたら、子どもは大きなストレスを抱えることになります。ですので、そういった場合は、離婚をすることで、今の生活よりも改善されることのほうが多いでしょう。
また、浮気癖や浪費癖、借金癖などがある旦那さん。その旦那さんのことで悩んだり、ストレスを感じている場合は、離婚を選択することで、赤の他人になるため、気にする必要がなくなります。精神的に解放されるわけです。
ですので、子どもがいたら、子どもにイライラをぶつけていた分、優しくなれたり、子どもと仲良く笑って幸せな人生を送ることができます。離婚をするメリットは、「自由になれること」です。
精神的に苦しめられているものから解放されることによって、本来の自分を取り戻せたり、子どもに対しても、気持ちに余裕をもって接してあげれるようになります。その結果、子どもにもいい影響をもたらすこともあるのです。
では、実際離婚をしたときの子どもの気持ちはどういったものなのでしょうか
☆親が離婚をすると子どもは何を思う?
子どもにとって、大好きなパパとママが離ればなれになってしまうことは、とても悲しく辛いことだと思います。実際、離婚を親から打ち明けられた子どもは、ほとんどは「離婚してほしくなかった」と思うことでしょう。
親から見捨てられた。などと悲観的になったり、この先の生活はどうなるのか。と不安や孤独に押しつぶされそうになりながら、離婚という現実を受け止めて乗り越えようとします。
また、メリットの部分では、「大好きなママがパパに暴力をふるわれているところをみなくてもよくなった」「家が好きになった」「ママに笑顔が戻ってきた」などと、子ども自身の精神的不安から解放されることもあります。
そんな子どもたちの気持ちを知った上で、今度は将来与える影響について調べてみました。
☆親の離婚で子どもに将来与える影響とは?
親の離婚によって子どもにもたらす影響がたくさんありましたので、ご紹介します。
悪い影響
・精神的に不安定になる
親の不仲は子どもにとって大きなストレスを感じます。
「パパとママが喧嘩をしているのは僕・私のせいなのかな」「僕・私がいないほうがいいのかな」と悲観的になります。そして、ひきこもりや登校拒否などになりやすくなります。また、うつなどの精神障害に陥ることがあります。
・自尊感情が失われる
大好きなパパやママに愛されているから、自分の存在価値を見いだします。自分が愛されていない。と感じることによって、自己肯定感がなくなります。その結果、社会にでてから人間関係がうまくいかなかったり、自傷行為に走ったりする傾向があります。
・将来の結婚に対して悲観的になる
親の離婚を目の当たりにしているため、結婚に対して意識が低くなります。また、何か問題があれば離婚をすぐ視野にいれてしまう傾向にあります。離婚に対してのハードルが低くなり、親が離婚している家庭で育った子どもは将来自分も離婚する確率が高くなる。
・成績低下や社会的地位の低下
親の離婚によって、いつかもう片方の親にも見捨てられるのではにかという不安をずっと心の底で抱いています。ですので、勉強に集中ができなかったり、親が働きに出ている分、勉強を見てあげる時間をとることができません。
よって、成績が低下し、社会的地位も低く位置づけられる可能性が高くなります。
・依存症になりやすい
親を片方失うことによって、何かに依存しやすくなります。よって、将来アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症など、心の寂しさを埋めようとします。
良い影響
・精神的に強くなる
・親の教訓を将来活かせる
・早く自立する
などがあります。
逆境を自分なりに耐えて、乗り越えた精神力は並大抵のものではないはずです。それがかえって、人として強くしてくれたり、プラスに動いてくれることもあるのです。
離婚をしたことが悪いとは思いません。ですが、その後の子どものケアをどうやってしていくかを親としてしっかり考えていかなければならないと思います。子どもには決して罪はありません。
・子どもを孤独に感じさせないように、どんなに忙しくてもコミュニケーションをとる時間を必ず確保する。
・愛情表現を毎日欠かさずする。必要だということをきちんと伝える。
・パパの悪口をいわない。
このことだけは、しっかりと守り、子どもが将来いい影響をうけて育っていけるようにしましょう。
これは親としての責任だと思います。
☆まとめ
今回は、離婚をすることによって、子どもの気持ちや与える影響についてご紹介しました。離婚率が年々上がっている近年、離婚をすることは、昔よりも世間体があまり気にならない世の中になってきました。
だからといって、簡単に離婚を決めてしまうことには、私は反対です。様々な理由があるので、離婚自体がだめだとは思いませんが、子どもがいるならなおさら、夫婦関係がもう本当に修復できないかどうか考えてみていただきたいのです。
子どもたちは、何も罪がありません。親の勝手な理由で、自分の大好きなパパとママと一緒に暮らせなくなる辛さ、寂しさは計り知れないものだと思います。そして、その気持ちを理解してあげられないまま大人になって、いろんな場面で辛い思いをしたりすることがあります。
そんな、子どもの気持ち、離婚が与える影響をよく理解した上で、離婚をすすめてほしいと思います。もし離婚を決めたのであれば、しっかり子どもをフォローしてあげてくださいね♪そして、子どもと一緒に笑顔いっぱいの幸せな生活を手に入れてください。