身内が亡くなるという悲しい出来事があったとき、自分は何をしたらいいのか、どんな格好で行けばいいのか、いろいろとわからないことがたくさんあるかと思います。
身内が亡くなることはそうそうあることではありませんが、いざ葬式に参列となると、マナーを知らなかった場合あわてたり迷ったりしてしまいますよね。
急な葬式でも対応できるように、身内が亡くなった時の葬式のマナーを一通り覚えておきましょう。
身内が亡くなった時の葬式のマナーを知ろう
■服装
喪服はもともと遺族だけが着るものとされていましたが、現在はマナーとして葬儀に参列する人はみんな喪服を着ることが一般的となっています。
遺族や親戚といった近親者は正式礼装を、一般会葬者はそれよりも格が下の準礼装や略礼装を着るというマナーがあります。
つまり、身内が亡くなった時は自分の近親者にあたるので、葬式には正式礼装で出ましょう。
正式礼装は、
【女性】
洋装:黒無地または綾織りの素材を使ったシンプルなワンピースかアンサンブルやスーツをを着ましょう。襟元のあいたものは避け、長袖でひざ下の丈のスカートを選んでください。夏でも葬儀の時は上着を着ましょう。
和装:黒無地の染め抜き五つ紋付きの着物を着ましょう。半衿、足袋の白以外は小物も黒色で統一をします。和装は遺族が着ることが多いので、身内の場合は洋装がいいでしょう。
【男性】
正式礼装はモーニングコートですが、最近では喪主をはじめ、身内や一般会葬者もブラックスーツを着用するのが一般的となっています。
ブラックスーツは、黒無地のシングルまたはダブルのスーツを着ましょう。ネクタイは黒の結び下げで、ネクタイピンは付けません。
靴下も黒無地を選び、もしカフスをつける場合には銀台にオニキスなどの黒石があるものにしましょう。
■香典
親族といえども、香典は用意をしましょう。
香典の金額は、亡くなった身内の方との関係にもよりますが
・親戚・叔父・叔母…1万円
・義理の兄弟・義理の姉妹…5万円
・義理の父母…5万~10万円
目安としてはこれくらいになります。
香典を包む不祝儀袋は、水引は黒白か双銀の結び切りを選び、表書きは相手の宗教に合わせるようにしましょう。
・各宗教共通…御霊前
・仏式…御香典、御香料、御霊前
浄土真宗だけは御仏前とする
・神式…玉串料、御榊料、御霊前
・キリスト教…お花料/カトリックでは御ミサ料も使う
もし相手の宗教がわからなかった場合には、ほとんどの宗教に使うことができる御霊前を書きましょう。
■供物・供花
亡くなった方や遺族と特に関わりの深かった場合には、供物や供花を贈ります。
品物は仏式では果物やお菓子(生菓子はNG)で、葬儀会社に依頼をしてお供えするのが一般的です。
供花は花輪や生花などを贈ります。こちらも贈るときは葬儀会社に依頼しましょう。
■仏式でのマナー
一般的な仏式で必要なのが「数珠」ですよね。数珠は念珠とも言い、お葬式では欠かせない仏具となっています。
数珠を持つ時は、房が下にくるように左手にかけて持ちましょう。焼香する時も左手で持ち、右手で香をつまむようにします。
合掌する時には、同じように房が下にくるように、両手の親指と人差し指の間にかけます。合掌が終わったら、また左手で数珠を持ちます。
もし数珠を手から離すときには、必ずバッグや念珠入れやポケットにしまいましょう。
葬式のマナー!どんな時計をつけるのが正解?
葬式に出る時の服装には、ネクタイやベルトなどの小物も黒に統一するようになっています。
では、葬式の時につける時計はどんなものがふさわしいのでしょうか?
基本的にしてはいけない時計はありません。しかし、お悔やみの場ということをふまえて、あまり派手な時計はしない方が良いでしょう。
例えば、
・金色の時計
・アウトドア用のようなごつっとした時計
・とても高級そうな時計
これらは派手な時計だと思われやすいので、控えておいた方が無難です。
葬式に付けていくなら、ごく一般的なシルバーの時計をつければいいですよ。もし、控えめな時計を持っていない!という場合には、腕時計はつけなくても大丈夫です。
時計を絶対に付けなさいというルールはないので、葬式の時は目立たないように外しておくのも手です。
今は携帯で簡単に時間を確認することはできますから、その時だけは時計を外しておいてもいいのではないでしょうか。
葬式のマナー!お嫁さんは何をすればいい?
嫁ぎ先で不幸があり、葬式をしなければならなくなった場合、お嫁さんは葬式でどんなことをしなければならないのでしょうか。
嫁ぎ先の身内の不幸となると、今度は自分たちが葬儀を行う側になります。
服装や葬式でのマナーは基本的には同じですが、それに加えて喪主である義父や義母のサポートをしてあげるのがマナーです。
葬儀を行う側になると、とにかく短い期間でやることがたくさんあります。
少しでもその荷を軽くしてあげるために、葬儀を行う際のお手伝いをしてあげてください。
義父や義母は悲しみで泣き崩れている可能性もあるので、参列者への挨拶や、食事の席でのお茶出しなどを積極的にサポートしてあげるようにしましょう。
しかし、基本的には葬儀会社の方で葬式を進めてくれるので、そこまで気負わないようにしてくださいね。
また、お嫁さんは葬式で裏方のような仕事をするので、喪服が汚れてしまわないように、エプロンやハンカチを持っておきましょう。
ハンカチは葬儀でも使う場合があるので、それとは別にもう一枚持っておくと安心です。
まとめ
一般の参列者と身内とは、そこまで大きく違うマナーはありませんでした。
一番大きく変わるとすれば、お香典の金額や、供物・供花を贈るという部分なのではないでしょうか。
亡くなった方や遺族と関係の深かった方は、お悔やみの気持ちを込めて供物・供花も贈ってあげてください。
基本的なマナーは、身内が亡くなった時以外でも使える知識であるので、今後困らないようにしっかり覚えておきたいですね。
しかし、一番大切なのは、亡くなった方を思う気持ちであるのは間違いないので、ふざけた気持ちで参列しないようにしましょう。