雑記

下戸遺伝子の分布について!ルーツから都道府県による違いまで

みなさん、ぶっちゃけ「飲み会」って好きですか!? 

私は、どちらかと言えば苦手な方です。

過去の経験によって、酒に弱いってことを嫌って言うほど自覚していますから。私の場合、お酒を飲むとすぐに顔が赤くなり、限界を迎える頃には、瞼が重くなってしまい、身を横たえることになります。

飲むと説教臭くなるとか、泣いてばかりいるとか、他人様に迷惑をかけるようなタイプではないので、いいかなあと自己満足しています(笑)。

一方で、何杯飲んでもまったく変化の見られない、非常にお酒に強い人がいます。このように酒に弱い、強いというのは個人差が大きいのですが、欧米では酒に弱いといった話を耳にすることはありません。

そこで今回は、下戸遺伝子の特徴やルーツ、国内での分布について紹介していきたいと思います。なお、ここで紹介する情報は、元筑波大学教授の原田勝二氏の話をもとにしています。

下戸遺伝子っていったい何?

悪酔い物質の原因とも言われるアセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH)の能力の低い遺伝子を指します。アセトアルデヒドを分解していた酵素が、何らかの原因によって突然変異を起こしてしまったものです。

体内に吸収されたアルコールは、アセトアルデヒドに分解され、いくつかの過程を経て、最後は水と二酸化炭素となり体外へ排出されます。ALDHには数種類が存在し、その1つであるALDH2の型の違いが大きく関係していることが分かっています。

分解能力が高いのはN型、分解能力が低いのはD型です。父親と母親から遺伝子をそれぞれ受け継ぎますので、ヒトにはNN型、ND型、DD型の3つのタイプが存在しています。

これはお酒に強い順に並べていますから、NN型は酒豪、ND型は強くはないけれど飲めるタイプ、DD型とはまさに下戸です。ちなみに、日本国内での割合は、MN型60%、ND型35%、DD型5%を示しています。

アルコールテストを行い、血中のアセトアルデヒドの濃度を調査したところ、DD型の人はNN型の人よりも50倍も高いということが分かっています。ND型の人であっても、MN型と比べると血中濃度は5倍という結果です。

では、いったいこの遺伝子の違いはどこから生じたのでしょうか?

下戸遺伝子のルーツは?

約2.5万年前に中国大陸の南部においてD型遺伝子が誕生したと、次の結果をもとに考えられています。世界各地から血液サンプルを送ってもらいDNA解析をしたところ、白人と黒人のそれはNN型を示しました。

D型の遺伝子を持つのは、日本人や中国人などの黄色人種系民族だけという結果に。その遺伝子を有する割合は日本で46.3%、中国で41%、韓国で28.4%となっています。

つまり、黄色人種のみにD型の遺伝子が見られ、黒人や白人にはその遺伝子は見られませんでした。歴史的な流れから考えると、D型遺伝子を持つ集団が広まったのは、3つの人種に分かれた後だと推測ができます。

今から20~30万年前に人類はアフリカに誕生し、大移動を行い、時代を下りながら各地へと点在していきました。11万年前に中近東付近にその一部が定着し、6万年前にはヨーロッパやアジアへと拡散していきます。

例外的にD型遺伝子が見つかったハンガリーは、長期間にわたってモンゴル帝国の支配を受けていましたから、混血が見られたとしても不思議ではありません。

これと同じような理由で、中国と交流のあったインドにおいてもわずかですがD型遺伝子の存在が確認されています。もっと日本国内に目を向けると、もっと特徴的な違いが分かるかもしれません。

そこで都道府県レベルにおいて、この遺伝子について紹介していきたいと思います。

下戸遺伝子で見る都道府県

日常生活の中で意識することはありませんが、日本国内の中でもD型遺伝子が多い地域と、そうでない地域が目に見えてはっきりと分かれていて特徴的です。

中部地方や近畿地方にD型遺伝子を持つ人が多く見られ、アルコール消費量も少ないと言われています。

トップ10は、三重県、愛知県、石川県、岐阜県、和歌山県、広島県、大阪府、奈良県、岡山県、富山県、群馬県の順です。

逆に、東北地方や九州南部においては、この遺伝子を持つ人が少なくなり、アルコール消費量は多くなってきます。トップ10を順に示すと、秋田県、岩手県、鹿児島県、福島県、埼玉県、山形県、北海道、沖縄県、熊本県、高知県となります。

これには、歴史的な背景とも関わりが見られ、「縄文人」と「弥生人」の特徴がピタリと当てはまります。

縄文人の影響が強く残る東北地方や九州南部では、オーストラリアの原住民やパプアニューギニアの住民などと同じく古モンゴロイドに属し、NN型ですのでD型遺伝子は見られません。

ですから、D型遺伝子が少ない東北地方や九州南部において、お酒に弱い人が少ないのも不思議ではありません。また、弥生人は朝鮮半島を経由して日本に渡来しましたが、大和朝廷に関わりの深い近畿地方にD型遺伝子を持つ人が多いのも納得できます。

今後は人の流入が以前にも増して行われることによって、D型遺伝子の割合に変化が見られるようになってくることでしょう。

まとめ

下戸遺伝子は元から存在していたのではなく、突然変異によって誕生したことが分かりました。

世界的にも下戸遺伝子の存在はとても珍しく、黄色人種系の民族だけにしか見られないとう特徴があります。日本においては、中部地方や近畿地方に下戸遺伝子を持つ人の割合が高いことが判明しています。

これは、朝鮮半島から日本へと上陸し、政治の中枢を担っていた渡来人の影響が大きいでしょう。下戸遺伝子と古代の人々の移動との間にこれほど強い関連性があるとは思ってもみませんでした。

お酒が弱い人は、強い人に比べて分解速度が遅いか、そもそも酵素自体がないわけですから、無理に勧められても断る勇気を持つようにしてくださいね。

逆に、お酒が強い人は飲めない人に対して無理強いするようなことはやめましょう。

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