法事などの家族や親戚で行うものはトラブルになりやすいです。というのも友人と違い親戚は、頻繁に会うことがないために、お互いの人柄が理解できないからと言われています。友人であれば、どうしたいのか伝えるだけで、理解してもらえることが多いはず。
しかし、親戚となると相手がどう思うのかも分かりませんし、世代も違ってきます。そのため誤解が生まれやすい関係だとも言えるのです。それなのに、親戚は長い付き合いになり、トラブルになるとその後の関係が難しくなっていきます。
そんなトラブルになってしまっては、法事があるたびに憂鬱な気持ちになってしまう…。そうなるのは嫌ですよね。そうならいために、法事についてどう親戚に伝えたらいいのか考えていきましょう。
法事に親戚を呼ばない場合の対応
一般的に法事を家族で行うことは問題ありません。昔は「○回忌までは親戚を呼ばないといけない」という決まりごとのようなものがありました。しかし、最近は核家族も多くなり、親戚づきあいが薄くなってきています。
そのため、親戚を呼ばずに家族だけで行う法事も多くなってきているのです。だからと言って、親戚に何も言わずに法事を行ってしまっては、トラブルになってしまう可能性があります。そうならないためには、どうしたらいいのでしょうか?
・一周忌から3回忌
本来は3回忌までは親戚を呼ぶべきだと言われています。そのため50代くらいの方には、家族だけで行うことに対しての、理解をしてもらえないかもしれません。そうなると、トラブルにならない方法は難しくなってきます。
親戚づきあいのことを考えて、3回忌までは親戚を呼ぶことを考えてみましょう。それでも、呼びたくないという場合は、手紙ではなく、電話で伝えるようにして下さい。そうした方が気持ちが伝わりトラブルになりにくいですよ。
また、故人が亡くなった時点で、法事は家族で行いたいと考えているのであれば、葬式などで相談しておきましょう。そうすることで、法事に親戚を呼ばなかった時も、親戚の理解を得やすいはずです。
・7回忌以降
3回忌以降は家族で行っても不自然ではないので、とくに伝える必要ないと言われています。ただ、わざわざ伝える必要はありませんが、3回忌の食事などの時に「これ以降の法事は家族で行う」ということを伝えておくとトラブルになりにくいですよ。
・高齢の方や遠方の方など
家族で行いたい場合、そのことを素直に伝えるのもいいでしょう。しかし、相手が遠方にいる方だったり、高齢あるいは、妊娠中やお子さんが小さいと法事にくることも大変です。
そのことを伝え、相手を気遣うようにしましょう。そうすることでトラブルにならずに、スムーズに家族だけで行うことができる可能性が高くなります。
トラブルにならない方法
法事を家族だけで行う場合は、親戚にはどのように対応したらいいのでしょうか?何も言わなくてもいいのか?伝えるのであればどう伝えたらいいのか?
疑問に思うことはたくさんありますよね。極力トラブルにならないようにするための、方法をいくつか伝授します。
・わざわざ法事があることを伝えない
7回忌以降であれば、家族だけで行っても不自然ではないので、わざわざ伝える必要はありません。伝えてしまうと、親戚側も「私たちも行った方がいいの?」と疑問を持ってしまいます。なので、後日会う時があれば、話のついでにお話しするくらいで大丈夫ですよ。
・連絡があった場合
法事を家族で行いたいのに、親戚側から法事についての問い合わせがあることもあります。そんな時は、連絡が遅くなったことを謝ってから、法事は家族で行うことを伝えましょう。
そして、せっかく問い合わせをしてくれたので「故人のために墓参りをしてもらえたら嬉しいです」などと、相手の気持ちを汲んだ返答をするのがポイントです。また、近くに住んでいる方の場合は、自宅のお仏壇に手を合わせてもらうように招きましょう。
そうすることで「親戚が嫌で家族だけで法事を行う」のではなく「家族だけで法事を行いたいんだ」という理解をしてもらえるはずです。ちょっとしたことですが、このちょっとしたことがトラブル回避のポイントになります。
・お寺の方に伝えておく
親戚同士の家が近い場合、お寺の方を通じて法事をする日がばれてしまうこともあります。そうなってしまっては、招いていなくても法事へ来てしまう可能性も…。そうなるとトラブルになりかねないので、お寺の方にも内密にしてもらうように事前に伝えておきましょう。
親族と疎遠にならない方法
法事などのトラブルで親戚と疎遠になってしまうことのない様に、常日頃からこまめに連絡をとるようにするといいですよ。元々、親戚づきあいが薄い場合は、法事に呼ばなくてもトラブルになりにくい。
しかし、トラブルになるというのはそれだけ、親戚が故人に対して思いがあったということにも繋がります。家族で法事を行いたいのは、理解できる部分です。だからと言って、親戚の気持ちを無視していいわけではありません。
相手側がどんな気持ちになるのかを、考えるもの疎遠にならないためのポイントとなります。そして「どうしても法事に出たい」という親戚がいるのであれば、少しの時間の我慢は必要になるかもしれません。
親戚同士の付き合いが疎遠になるのが嫌であれば、ちょっとした妥協できる部分はどこなのか、家族で話し合いましょう。
まとめ
法事で親戚とトラブルになった場合、一番気になるのが「これからの親戚づきあいはどうなるのか?」というところです。トラブルになった後に、自分たちの行動を後悔したくはありませんよね。
そのためには、故人がどう思うのか?というところも大切にして欲しいです。例えば、親戚づきあいが多く、みんなが仲良くしているのであれば、トラブルになることを望んでいないはず。
故人が悲しい思いをするのであれば、施主様の意見よりも、親戚を呼ぶことを優先した方がいいかもしれない…。しかし、元々親戚づきあいがほとんどない家庭であれば、トラブルになったところでそんなに現状は変わらないですよね。
法事に関しては、家族でだいぶ違ってくるところです。家族だけで行いたい気持ちも分かりますが「これからの親戚づきあいがどう変わってくるのか?」も考えた上で決めていくようにしましょう。