私は未婚で子どももいませんが、こどもがいなからこそ客観的に見ることができるメリットを生かしてこの記事を作成しています。日本だけではなく、アメリカにおいては、「ヘリコプター・ペアレント」と呼ばれる過保護・過干渉な親が話題に上っています。
誰もが自分の子どもは可愛いと思う人がほとんどでしょうが、それがつい行き過ぎてしまうと周りから「困った親」と捉えられているかもしれません。私は大丈夫と豪語している人ももしかしたら、その傾向があるかもしれません。
いったいモンスターペアレントにはどんな特徴が見られるのか、自己チェックも含めてご覧ください。
モンスターペアレントに見る5つのタイプ
残念ながら、ホントにそんな人いるのってくらいのスゴイ親が実在しているのが今の日本です。一口にモンスターペアレントと言っても、いろんなタイプが存在しています。分かりやすいように具体例を踏まえながら、それぞれ紹介していきますね。
- 無秩序型
多くの人々が有しているはずの社会的な常識に欠けていて、とにかく自分の子どもや自分のことしか頭にないため見境なく突発的な行動をとってしまいがちです。
行動がエスカレートすると、SNSに書き込んだり、教育委員会に訴え出たり、暴走しやすいタイプです。
分かりやすい具体例を1つ挙げます。
ある日、頭髪を金髪に染めた男子生徒が登校してきたため、保護者は校長室に呼び出されました。その子の親は、子どもを叱ったり、反省を促したりするどころか、「この子の個性ですから認めてください」ととんでもない論理を押し付けてきました。
もちろん、この件に関して、保護者から学校へのお詫びの言葉は一言もありませんでした。
- 溺愛型
我が子が何に置いても輪の中心にいないと気に食わないタイプで、甘やかしていたり、口うるさかったりする親に多く見られる傾向にあります。
具体例を挙げると、次のような感じになります。
ある子どもは数学が得意で授業中によく手を挙げて発表していましたが、なかなか2度目の発表ができないことに不満を募らせていました。学校の先生としては、より多くの子どもたちに発表の機会を与えるつもりで、1度答えた子どもにはあてないように配慮していたのです。
その話を聞かされたお母さんは、うちの子どもが学校の先生によって差別されていると思い込んでしまうようになりました。先生のとった対応について子どもの視点からしか見つめることができないほどに、視野が非常に狭くなっています。
そのため教育機会の均等よりも、我が子の心を傷つけた先生に怒りの矛先が向かってしまうのです。
- 育児放棄型
子どもの着ている服が昨日と同じものだったり、お風呂に入っていなかったり、朝食を食べていなかったりなどの生活の乱れが目に見えて分かります。
1ヶ月の食費を子どもに渡して好きに食べさせ、親は食事を作らないといったことも珍しくありません。また、子どもの具合が悪いと学校から連絡が入っても、なかなか迎えに来ないのがこのタイプの親です。
マザー・テレサは、「愛情」の対極にあるのは「無関心」だと言いましたが、まさに子どもに無関心なのです。子どもに対してしっかりと向き合うことができず、親としての責任を果たしていないのですから、児童虐待と言われても仕方がありません。
- 自己主張型
屁理屈をこね回して自分が正しいのだと、その正当性を強く主張してきます。正しいと思い込んでいる主張の中には、世間一般の考えからは著しく逸脱したものが多く見られます。
何が何でも自分の意見が正しいとゴリ押ししてくるのが、このタイプです。例えば、学校で許可された範囲から外れた携帯の使い方をしていて、子どもの携帯が先生に没収されました。社会通念に照らして考えれば、子どもに非があるのは目に見えて明らかなことです。
しかし、没収されていた期間の携帯料金は学校側が負担するようにと保護者は要求してきます。また、子どもと関係の悪い子が一緒にならないように、進級する際に学校側に要求することもあるようです。
学校は社会の縮図とも呼ばれており、嫌いな子と一緒になった場合に、そのことを通じた学びがあります。
- 責任転嫁型
精神的に成長していない親に見られる傾向が多く、多くのトラブルの責任を第三者に押し付けてきます。親が子どもをしつけることができずに、自分自身をまったく省みることなく、他者への攻撃によって自己の面子を保とうとしているのです。
次に示すいくつかの例は、よく耳にする典型的なこのタイプの保護者です。早起きが苦手な子どもを持つ親であれば、学校の先生に対してモーニングコールの要求をします。
だんだんと生活態度が悪くなっていくのを間近にしながらも家庭で注意をせず、こうなってしまったのは学校の先生の関わり方が悪いと責任を押し付けてきます。自宅だとテスト前に勉強をしないので、テストの当日に自習時間を設けるように求めてくる親もいます。
モンスターペアレントに見られる3つの傾向
- 子どもへの愛し方を誤っている
子どもに絶大な信頼を置いている、あるいは、自分の子どもだから、ある意味、子どもを自分の分身のように捉えています。ですから、何か学校で問題が起こった際に、すぐに「うちの子はそんなことは絶対にしません!」と強い断定口調で話します。
子どもへの非難や批判は、すぐに自身へのそれと置き換えて考えてしまうようです。ホントにその子に問題があったかどうかは、しっかりと周りの話を聞いてからでないと確認することはできません。
仮に問題があったとしても、そこから何を学び、どう改善していくべきかを伝えるのが親の役割でしょう。
- 自分を省みることができない
自分の意見に固執するあまり周りの人の声に耳を貸さない傾向が強く見られます。否定的な意見にも耳を貸すことで、より良い方向へと改善していけるのですが、それができないためにどんどん泥沼にはまっていってしまいます。
自分の誤りに気付くことができないため、しっかりと振り返ることができません。ですから、裸の王様であることに周囲は気付いていても、本人は分からないのです。
- 客観的に捉えられない
いわゆるママ友の数が少ないと、学校で何か問題が起こった場合の情報源は限られてしまいます。情報量が少ないと、どうしても自身の考えを加えてしまいがちです。子どもからの情報がメインとなるわけですから、子どもは間違ったことは言わないというフィルターがかかってしまいます。
こうなると誤った判断をしていても気付くことができずに、独善的に突き進むことになってしまっています。このような行動に出てしまうと、他人が関わりにくくなってしまい、ますます人の輪に入れなくなる事態を招きます。
まとめ
モンスターペアレントには、私たちが思っている以上にいくつものタイプがあることが分かりました。おそらく実際は、これらの複合タイプも見られることがあるかもしれません。
子どもを信じることは大切ですが、同時に客観的に見つめることも大切ですよ。
私が親になったら子どもとどういう関わりを持っていきたいかが明確になりました。