おそらく多くの人が一度は作ったことがある梅シロップで、ちょっと今更かと突っ込まれそうですが、お付き合いください。梅シロップは、男性でも気軽に作ることができます。
何を隠そう私も、今年の夏、初めて挑戦しました。
カビが生えるのが嫌だったので、お酢を使ったのですが、疲れた時に飲んでいます。私は、お酒に弱いため自分自身へのカンフル剤として作りました。無事に琥珀色のキレイな梅シロップが完成し、炭酸水で割りながら風呂上がりに飲んでいます。
ちょっとだけ気になることがあったんです!
それは、しわしわになった梅の実をどうにか活用できないかということ。そこで今回は、梅シロップの作り方やコツ、取り出した種の利用法についても紹介していきます。
梅シロップのレシピ
ここでは作りやすい分量を示しますが、比率を間違えなければこれよりも少ない分量でも大丈夫です。材料、手順、注意点の順に紹介していきます。
梅シロップの材料
用意するものは5つです。
青梅(1㎏)
氷砂糖(1㎏)
お酢(1㎏)
4Lのガラス製の瓶
竹串(数本)
これらを準備してください。基本材料の比率は、同率ですので覚えやすいです。もしも甘いのが苦手な場合は、氷砂糖の量を減らしたり、お酢を増やしたりして調整しましょう。お酢を入れずに作ることもできますが、カビの発生を防ぐために使うことをおすすめします。
作る前に必要な2つの作業
瓶を熱湯で消毒することがまず大切です。
熱湯を瓶の中に注ぎ入れ、ゆっくりと回しながら瓶全体をしっかりと消毒します。それから清潔な布巾で丁寧に水気を拭き取り、口を下向きにして天日で乾燥させましょう。次に、青梅の下処理を行っておくことも必要です。
青梅を流水でしっかりと洗い、2L以上の水に1.5時間くらい浸けてアク抜きをします。アク抜きを終えたら清潔なタオルやキッチンペーパーなどで水気を拭き取りましょう。しっかりと水気を取っておかないと、後でカビが生える原因となりますので注意してください。
それから、生り口についているヘタを竹串でテコの原理の要領で取り除く必要があります。根気のいる作業ですが、しっかりとヘタを取ると梅シロップに雑味が生じないと言われているからです。
作る手順
青梅と氷砂糖をミルフィーユのように交互に何層かに積み重ねていきます。青梅、氷砂糖、青梅、氷砂糖、青梅、氷砂糖と、必ず上部には氷砂糖が来るように重ねてください。そうしないと浸透圧で梅エキスが染み出すのが遅くなってしまいます。
お酢を入れる場合は、積み重ねた後で入れるようにしてください。直射日光の当たらない風通しのいいところで保管しておくと、気象条件にもよりますが2週間くらいで出来上がりです。
梅シロップ作りのコツ
コツは2つあります。
1つ目は、青梅にひと手間加えることです。梅のエキスを充分に引き出すために漬け込む前日から青梅をジップロックにいれて、冷凍庫へ入れておくことをおすすめします。
こうすることによって細胞の繊維がほぐれやすくなり、梅のエキスが外へ染み出しやすくなるからです。また、発酵してしまうおそれを防ぐことができます。
2つ目は、しっかりと浸かるように瓶を揺することです。
梅のエキスが出やすいようにそのままにはせずに、瓶を回す必要があります。また、梅の実が隠れるくらい液に浸すことによって、腐ることを防ぐことができます。できれば数日に1回くらい、瓶を揺するようにするといいでしょう。
梅を取り出すタイミングは?
取り出すタイミングについては、好みによってさまざまです。
取り出した梅を他に活用したい場合は、10日前後で梅をすくい上げるようにしましょう。じっくりと梅のエキスを抽出したいのであれば、梅の実がしわしわになるまで待つようにしてください。
梅の実を取り出したら、実とシロップは別にして、シロップを沸騰しないくらいの温度で15分程度加熱しましょう。雑味が入らないようにするために浮かび上がったアクは丁寧にすくい取り、火を止めて冷めたら完成です。
水や炭酸水で割って飲むと、後味スッキリで爽快な気分を味わえます。しっかりと加熱処理を行っていれば、梅シロップは密封した容器で保管して1年間は安心して飲むことが可能です。
ただし、必要以上に瓶の口を開けっぱなしにしておくと、酸素が入って発酵するおそれがありますので注意しましょう。
取り出した梅の活用法は?
実は、浸かった梅の実を再利用することができるって、知っていました!?取り出した梅は、梅ジャムとして活用することができます。鍋の中へ梅を入れひたひたになるくらいの水を入れ、ふたをして弱火で煮込んでいきます。
様子を見ながら、浮かんできたアクをすくいとるようにしてください。梅の実が柔らかくなったら、火を止め、種と実を分け、中の種を取り出します。木べらで押しつぶすと簡単に分けることができます。
梅の実だけが残った鍋の中へ好みの分量の砂糖を加え、焦げ付かないように煮詰めていくことが大切です。ちょっと滑らかなくらいで、火を消し、煮沸消毒した瓶の中へ入れましょう。梅はペクチンを含んでいますので、冷めると自然と固くなってきます。
ですから、あまりに詰めすぎるとジャムとしては食べにくい代物になってしまう可能性があります。鍋の種類によっては酸性によって鍋肌を傷つけてしまうことがありますので、ホーロー鍋やガラス製のものなどを使うようにしましょう。
まとめ
梅シロップを作る際に準備するものはそれほど多くありませんので、気軽に作れます。しかも、分量は同率という分かりやすい数値ですので、好みの分量に合わせることも簡単です。工程もそれほど複雑ではありませんので、男性であっても容易に作ることができますよ。
青梅は前日に冷凍庫で凍らせておくと梅の成分を引き出しやすくなります。また、瓶に浸けてからしっかりと数日に1回くらいは、瓶を揺するようにしましょう。取り出した梅の実は、梅ジャムとして活用することができますので試してみてください。
梅は捨てるところがありませんので、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。