働く女性にとって妊娠、出産は今後の人生に関わる大きなイベントです。もし今の仕事が忙しくて、ハードな職場なのであれば早めに退職を決心するのも悪い事ではありません。
仕事をやめたいと悩んだら、退職のメリットとデメリットを知って今後の動き方を考えましょう。
妊娠で仕事をやめたいと思ったら?
まずは退職するメリットを見てみましょう。
メリット
・妊娠中、産後も安心して過ごせる
・子育てにじっくり取り組める
・産後すぐに保育園の心配をしなくていい
デメリット
・金銭的に余裕がなくなる
・家族のライフプランを大幅に変更する必要がある
・再就職が不安
退職することで得られるメリットは多くあります。ハードな仕事を抱えるあなたにとって、妊娠期間の過ごし方は大きなポイントです。妊娠中は普段健康な人でもつわりで動けなくなったり、場合によっては急に入院することもあります。
そんな時に抜けられない仕事が入っていると、仕事の都合をつけたり上司とやりとりをすることが大きな負担になります。
もし妊娠を機に仕事の内容が調整できるのなら安心ですが、そうでないのなら早めに退職をすることで心身のストレスなく過ごすことができます。私が以前勤めていた会社は小規模で、常に必要最低限の人員で動いていました。
そのため急な休みには対応しにくく、休んでいても会社からの連絡が入る環境だったため産後も働くということが現実的ではありませんでした。
ストレスが多い環境なのか、突発の休みにも対応してくれる職場なのかという点は退職を考えるうえでとても重要なポイントです。
また、退職をした場合産後もしばらくは子どもと一緒に過ごすことができます。妊娠中から保育園に入れるか、いつ頃から復帰するかといった悩みを抱える必要がありません。子どもの成長をじっくり間近で見ることができるのも、退職するうえでのメリットです。
では、退職をするとどのようなデメリットがあるのでしょうか。大きなデメリットとして、世帯収入が下がるということがあげられます。
出産や子育てには多くのお金が必要になります。私は妊娠して初めて専業主婦になりましたが、自分自身の稼いだお金がないということに最初は戸惑い不安になりました。
もし金銭面での不安があるのなら、今のうちにあなたが退職した場合の家計シミュレーションをしておくと安心です。
また、キャリアという面でも退職は不利になります。子どもを育てながらの就活は大変な労力が必要です。しかしママ向けの再就職支援なども行われているので、ここで考えるべきは今の会社に残る必要があるか、という点のみです。
退職は金銭面やキャリアにはデメリットがありますが、大切なのはやめる必要のある職場なのかということです。
では、具体的にどのような職場なら退職を考えた方がいいのでしょうか?
妊娠中の仕事環境は?不安がない職場かチェック!
あなたの職場にはママがたくさん働いていますか?
ママが多い職場は育休や産休の手続き慣れていることが多く、産後も働きやすい環境であると考えられます。また、先輩ママからは働き方についてのリアルな話を聞くことができます。
もしあなたの職場に働くママが多いのであれば、退職する前に先輩ママさんへ相談してみるのもいいでしょう。また、有給休暇など日ごろから取得しやすい職場かどうかも大切なポイントです。
妊娠中の体調不良や、子どもの体調不良に柔軟に対処できる仕事や職場なのかは今後仕事を続けるべきかどうかの大きな判断材料になります。
小規模な会社でも、信頼できる上司や事業主であれば積極的にコミュニケーションをとることで職場復帰をサポートしてくれる可能性があります。もうひとつ確認しておきたいのが、今あなたが加入している社会保険です。
会社の社会保険であれば育休取得時に加入している健康保険組合から育児休業給付金が支給されます。そうすると、会社を休んでいる間も収入の約3分の2が支払われるので金銭面では退職よりも有利になります。
しかし、あなたが加入している健康保険が「国民健康保険」だとこの育児休業給付金は支給されず、産後から職場復帰まで無収入になってしまいます。
そういった場合は思い切って退職をして、産後に福利厚生のしっかりとした会社へ再就職するという考え方もあります。私が以前勤めていた職場では正社員として働いていましたが、社会保険への加入はありませんでした。
また、産後復職するスタッフが全くいなかったため、会社の理解を得ることが難しく、突発の休みもとりにくい環境でした。国民健康保険であった点と、休みがとりにくく産後復帰して働くには厳しい勤務環境である点を考え私は退職という選択をしました。
では、もし退職をしたら再就職はできないのでしょうか?
たしかに復帰が約束されている場合と比べると再就職は難しいものですが、今では働きながら子育てをしたい女性に向けたサポートがあります。たとえばマザーズハローワークといって、子育てをしながら働きたい女性向けの就職相談施設も全国に設置されています。
キッズスペースも設けられているので、子どもの預け先を気にせず相談できるのは嬉しいポイントです。また、自治体によっては地元の求人を紹介する窓口があります。
就職相談を行っている役所もあるので、ハローワークだけでなく自治体の支援もフル活用して再就職に臨みましょう。私が退職し育児中に感じたのは「意外と時間がとれるかも」ということでした。
今まで細切れの過密なスケジュールで仕事をこなしていたので、育児に慣れてきたらちょっとした空き時間ができることに気づきました。
こういった隙間の時間を利用して資格について調べたり、在宅でできる仕事を探してみたりと今では産前の不安が嘘のようにアクティブに活動しています。将来のことを見据えて働き方を考えるいい機会になりました。
まとめ
妊娠中に退職するかどうかを決めるのは、とても勇気のいることだと思います。
しかし、今の会社で産後も働くイメージが持てなかったり、金額的な面でメリットがないと感じたら新しい仕事を探すのは決して悪いことではありません。
むしろ、産後を見据えてどんな環境が自分にとってベストなのかを考えることで、無理なく家庭と仕事を両立することができます。
この記事が、安心して出産、育児ができる環境を作る参考になれば幸いです。