見た目から愛されるために生まれてきたようなうさぎは何をしても可愛らしくて、これほど見た目が重要で見た目が良いととにかく得をするということを何度も思わされた生き物は他にはいません。
いるだけで可愛いうさぎがあんなに小さな体で考えられないような力強さと音で足だんするのにはおどろきですが、あんまりされるとさすがにうるさいです。なんで足だんするのだろう?どうしたらやめてくれるのだろう?
そんな疑問の原因と対策を探っていこうと思います。
☆足だんの理由
野生とペットとして飼われているうさぎには、足だんする理由に若干差があるようです。もちろん環境の差があるので当然といえば当然のことですよね。野生のうさぎは仲間に危険を知らせたり、縄張り争いのために足だんをします。
飼われているうさぎの多くは、遊んでほしい、食べ物、飲み物がほしい、小屋が汚れている、不快な臭い、音がする、体調が悪い、環境が変わったなどのストレスを抱えると足だんをします。
常に外敵にさらされている野生のうさぎと言わば飼い主に保護されているペットのうさぎとは覚悟に差があるということでしょうか。ここで注目したいのはどちらにも共通して言えるのはうさぎが状況判断をして足だんをすることにより意思表示をし、コミュニケーションをはかろうとしているということです。
うさぎは鳴いたり、吠えたり、表情で感情を表現することができないので、音をたてて伝えようとするのですね。もっともうちのうさぎなどは鼻から空気が抜けるのか「すん」という音をだしたりしますが・・。怒っている時です。
前に、テレビドラマで見たのですがうさぎが眠りこけている飼い主に火事を知らせるために足だんをして知らせるというシーンがありました。また、これからおきる地震を知らせているという話もきいたことがあります。それは他の動物でも言われることでもあるのですが・・。
つまり、飼われているうさぎが足だんするのはストレスが原因と言いましたが、受動的なペットであるうさぎが飼い主を仲間と認めているがゆえに自分の気持ちを訴え、コミュニケーションをとろうとしているのではないかということです。うさぎの方から仲間だと伝えようとしているのです。
そう考えると足だんしていても余計に可愛らしく見えてしまうのは私だけでしょうか。何か言いたいことがあるんだね?とお話ししたい気持ちになります。
☆足だん対策
足だんをすると飼い主がかなり驚くのと不安になるのに加えうさぎ自身にも足に負担がかかり、痛めたり、足裏の病気になったりするので、無理やりやめさせるというよりは、足だんの多くの原因であるストレスの軽減を目指すのが対策としては良いかと思います。
それは不満のタネを作らない!ということです。餌や水分は足りないということはないようにし、小屋もこまめに掃除をしてなるべく清潔な環境をつくる。
なるべくというのは、とにかく四六時中というか食べると消化し汚す。または、食べて、排出して、眠るをずっとひたすら繰り返す動物なので(笑)
立派な耳をしていて耳が良いので不快な音に長時間は耐えられません。なるべく速やかに不快な音を除去する。耳をふさいで落ち着かせるという飼い主さんもいます。ここで注意したいのが、ストレス軽減のためにうさぎを甘やかしすぎてはいけないということです。
うさぎ中心の家に、うさぎ上位の家になってしまいかねないからです。まぁそれでもいい飼い主さんもいるのでしょうけれど。他には、床を叩く、手を叩くなどして足だんにこちらも不快な思いをしているとうさぎに意思をアピールする方法です。
なんだか対等な感じで私は好きですが、威嚇にならないように気をつけたいところですね。うさぎは怯えると本当にガタガタ震えます。車などに乗せても震えます。相当嫌なのだなと思います(苦笑)これは飼い主にもこたえます。
先ほども言いましたが甘やかしにつながってもいけないのでストレスを軽減しているにも拘らずまだやめないようならば、関心度を下げる、つまり無視するという方法もありです。うさぎも色々自分で折り合いをつけながら生活していると思うからです。気分を変えるのに時間がかかる日もあるのでしょう。それでもやめない場合は病気を疑いましょう。
☆まとめ
うちではネザーランドドワーフの女の子を飼っていますが、ゲージから出たくて、かまってほしくてもっともっと食べたくて、甘いおいしいものが食べたくてよく足だんします。どれだけわがままなのだろうと思いながらも女王様のような仕草がとても好きです。
ストレスをためないように色々前もってお世話していますがそれでも足だんやるときはやります。うさぎは生涯ゲージの中にいても大丈夫とお店のお姉さんに聞いたことがあります。これは本来狩られる側の動物の本能で臆病だからだそうです。
食べ物もとにかく草を食べてくれればよい、逆に食べてくれないと歯が伸びすぎてうさぎも大変だし飼い主も大変になると。これは削らないと頬から歯が突き出てきてしまうからだそうです。ただ、好きなおやつをひとつは見つけておいてほしいとも言っていました。
それは体調が悪く薬を飲まなくてはならないときに好きなおやつがあると一緒に飲んでくれるからだそうです。抱っこも実はあまり好きではないとか。
大きな音、人間にはそれほど気にならない音もうさぎは嫌がって足だんすることがありますが、これも普段から例えばうさぎのためにテレビの音を小さくするなどの事はしないようにと言われました。生活音に慣れてもらうためだそうです。
ゲージから出さなければ出たがらないし、おいしい餌をあげなければほしがらない。色々飼い主のエゴでうさぎに迷惑がかかることも多い気がします。もちろん私も出して抱っこもしたいし可愛がりたいです。見ているだけでもしばらくは飽きないですけど。
昔読んだ漫画に、水が苦手な猫を抱っこして水音のする方へ近づくと猫がしがみついてきてくれるのが嬉しいという表現のあるシーンがありました。今とても共感できます。
初めに言いましたが飼い主を仲間と認め、コミュニケーションをとろうとたとえ不満や怒りの表現として足だんしても、私はなんだか嬉しい気もするのです。ストレスを抱えてはもらいたくないし不満は解消してあげたいけれど、うろたえず、うさぎの音なき声に耳を傾けられる余裕をもちたいですね。