引っ越しをする際に支払うケースが多い敷金ですが、改めて敷金とは何か、と言われるとわからない人も多いかと思います。
今回の記事では、そもそも敷金とは何かをしっかりとお伝えしていきます。敷金の仕組みを良く知ることで、損を得に変えることもできるので、最後までチェックしてくださいね。
まずは、敷金はいつ払い返ってくるのはいつになるのか、そして敷金に関しての注意事項もまとめてみました。
そもそも敷金とはなに!?
まずは敷金についてわかりやすく解説をしていきたいと思います。
敷金とは入居時に物件や契約に異なりますが、家賃の数ヶ月分を敷金として収める事を意味します。また敷金は退去時に部屋の修繕費用としての預かり金で担保としての意味合いもあります。
これは家主側のリスクを軽減する目的で法律としてしっかり民法で定められています。家主のリスクとは、家賃の滞納があった場合や先にあったように賃貸の修繕費用として当てられます。
家で生活していると、故意や過失などにより窓、床、壁、タイル、など部屋の何処かを破損させてしまう可能性があるため、それを保護するために敷金が必須になります。
敷金はいつ払うの?
ここで気になってしまうのが、敷金はいつ払うの?かという疑問ですが、これは契約が成立した時に払うことになります。
賃貸を借りる時には大きく分けて3つあり、それは敷金・礼金・仲介手数料があります。ここで新たに礼金と仲介手数料という言葉が出てきたのでご説明します。
・礼金
礼金とは敷金と違い文字のごとく謝礼金になります。これは家主に対して賃貸契約を結んでくれたお礼にお金を差し上げますという意味になります。
この礼金についてですが、全ての賃貸に必ずあるという訳ではなく家主によって※必要なところと※必要でないところがあり、これは不動産屋で確認するとわかるので気になる方はあらかじめ礼金の有無を確認しましょう。
・仲介手数料
仲介手数料とは、不動産屋が個人と家主を結んで賃貸を紹介した仲介手数料として払わなければいけません。
以上3つが賃貸契約の時に必要なお金となります。どれも不動産屋や家主ごとに料金などが違うので正確な日数を告げるのは難しいですが、どれも賃貸契約を結んでから入居前の間で必ず必要です。
また別のタイプでは敷金は後払いということもあります。この場合だと退去する時にお金が必要でよく、敷金0などの広告や不動産屋での話がありますが、あくまで敷金は先払いか後払いにするのか個人として選択することとなりますので、どうするか考えておきましょう。
敷金はいつ返ってくる?敷金に関する注意点
敷金についての返ってくる日数ですが、原則何もなければ、退去完了をしてから1ヶ月以内が目安となりますが、1ヶ月を越す場合もあるので契約書に目を通す必要があります。
ただし敷金についてですが、高い割合で返って来ないことが多いです、その理由としては、敷金についての法的なことなど借主の知識が乏しいことが原因の1つでもあります。
そしてこの事を知るか知らないかで敷金を返してもらうことが出来るか左右します。大原則としてまず知って頂きたいのは敷金はあくまで家主の物ではなく借主のお金ということです。
敷金はあくまで担保としての預かり金として家主が持っているだけなので、修繕費用がかからなければ、良ければ全額戻ることもありえます。
敷金の注意点と現状回復とは!?
ここからは、敷金の注意点を踏まえながら敷金の知識としてお伝えしていきます。敷金はよく知られている言葉ですが、敷金のもう1つの意味としては現状回復をするという意味も含まれています。
えっ?現状回復するから敷金が必要なのでは?という風によく勘違いされてしまうのですが、物や販売されている商品などや建物もそうなりますが、物には必ず経年劣化をしてしまいます。
経年劣化とは正しいメンテナンスや故意や過失に関わらず普通に使用していても耐久性や色褪せなどは100%落ちます。そして年月の経過により物の価値や値段も下り始めますが、例えると車がイメージしやすいとのではないでしょうか。
300万円の車を新車で購入しエンジンオイルやタイヤなど、一度の事故も起こさずエンジンの状態がどんなに完璧でも10年経てば、売却してしまえば100万くらいの売値になるりますよね?
同じことで、長く使い続ければ部屋の壁やタイル、水周りの水道管、電気配線、バスルームなども価値は下がります。
このことから、賃貸の現状回復とは、賃貸物件の床やタイルなどを新築と同じように戻すことではなくあくまで使用する上で問題ない程度の事を現状回復といいます。
したがって退去するからと言ってタイルを全面張り替えたり換気扇を変えたりしなくて良いのです。もし張り替えたりするとしてもそれはかなり汚れている部分だけ張り替えをすれば良いのであって過剰な修繕は本来しなくて良いのです。
実際のケース例では、借主があまり知らないので、過剰な修繕を家主が行い悪く言えばぼったくりに近いような事例もあります。
この根拠としては、国土交通省が発表しているガイドラインに詳しくタイルが何年経過したらこのくらいの価値になるのかや、どの部分を修繕しなければならないのかなど、タイルに限らず多岐に渡って細かく記載されています。
賃貸退去の際は国土交通省の定められる賃貸退去・現状回復ガイドラインを参考にしながら交渉すれば修繕費用も安く抑えある程度は返還される可能性が大きくなります。
国土交通省 現状回復ガイドライン
URL http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html
・敷金の注意点
・賃貸の敷金に関する知識を出来るだけ豊富にすること
・入居時の契約書はよく読み理解すること
入居時の契約書は本当に大切になります。内容をよく見てみると、敷金はとらないけど退去する時に解約料が発生し敷金から解約料を差し引きします。というような文言が書いてあるケースがあります。
実際にはもう少し難しい書き方で書いてありますが、要するに敷金は解約料に充てるので返しませんよ、ということですね?このように言葉巧みに結局は敷金の金額は返せませんよというような事は沢山あります。
このことから契約書を読むのは辛いですが、後が大変になるので不動産屋にもしっかり質問しながら把握していきましょう。
・敷金でトラブルになった場合は国民生活センターに事例を相談する
・出来るだけ部屋の破損がないよう賃貸は綺麗に住む
・敷金は必ず全て戻るとは限らない
・敷金を超える金額を請求されることもある
これはケースバイケースになりますが敷金は戻ってこなくても良いと思っても敷金以上の金額を請求されることは良くあります。
本当にその時はそれが正しい金額なのかまた正当な金額だとしてもその可能性があることは肝に命じ構えなければなりません。
まとめ
いかがでしたか?敷金の仕組みや支払い期日または現状回復について書いて参りました。
敷金がらみの事は法律やガイドラインがあったりと、その日限りで全てを理解するのは大変ですが、最低数万円はかかることですから知識の勉強は大切です。
自分のペースで良いので、国土交通省の現状回復について調べてみて下さい。