近年イケメン俳優の登竜門として定着している日曜朝の特撮ヒーロー番組。
「イケメンは出てるけど、どうせ子供向けでしょ~?」と侮るなかれ。
イマドキの特撮モノは設定もストーリーも重厚。
大人だって充分過ぎるほど楽しめるのです。
今回はそんなイマドキの特撮ヒーローについて、おすすめ作品を含めて語っていきます。
特撮は子供向けではない!
近年の日本映画では『シン・ゴジラ』が大ブームを巻き起こし、ハリウッド作品では『ジャスティスリーグ』や『アベンジャーズ』などが世界中で大人気です。
これらの怪獣映画やヒーロー作品は、非常に優れた技術を駆使して制作された「特撮作品」ですよね。しかしながら内容は全然「子供向け」ではありません。
『シン・ゴジラ』の舞台は現代日本であり、謎の巨大生物ゴジラの襲撃に対し政府と民間が協力し合って未曾有の大災害に立ち向かうという作品。政府内部や外交問題も描かれ、時系列などかなりリアリティにあふれています。
現代アメリカを舞台に世界の(この辺がアメリカン)危機を救うためヒーロー達が闘う『ジャスティスリーグ』と『アベンジャーズ』は、DCコミックスとマーベル・コミックという、アメリカの二大コミック出版社から出ているヒーロー漫画の主人公達が、作品の枠を超えて集結しているもの。(出版社の枠は超えられないようですが。)
これらもやはり、恋愛や友情、人としての苦悩といったドラマが深く描かれ、単にカッコ良く敵をやっつけるだけの話ではありません。このように、ストーリーのバックボーンがしっかりしていて、大人が楽しめる娯楽作品というのが現在の「特撮」なのです。
テレビの特撮だって負けてない!
と、まぁ以上は映画の話。
今回お話したいのは、地上波テレビ放映されている特撮作品についてです。テレビで放映されている特撮も、当然ながら上記のような高度かつ最先端の撮影技術に加え、役者さん達の身体を張った演技でもって制作され放映されております。
その代表的なものが、ニチアサまたはスーパーヒーロータイムと呼ばれる、毎週日曜日の朝(2017年9月まではam7:30~8:30、2017年10月期よりam9:00~10:00)に放映中の『スーパー戦隊シリーズ』と『仮面ライダーシリーズ』です。
とりわけ仮面ライダーシリーズは、かつて藤岡弘、氏が演じた『仮面ライダー』(1号)から1988年~1989年に放映された『仮面ライダーブラックRX』までを「昭和仮面ライダー」と呼び、2000年に放映された『仮面ライダークウガ』から2018年現在放映中の『仮面ライダービルド』に至る新たなシリーズを「平成仮面ライダー」と呼びます。
あくまでもファンの間で、ですが。
ついでに「平成仮面ライダー」も、放映期間が春からの一年間から夏からの一年間に変更されたのを機に、平成一期・平成二期と分けられています。
あくまでもファンの間で、ですが。
で、この平成仮面ライダーシリーズなのですが、玩具だの食品(レトルトカレーやお菓子など)だのこそ子供向け商品として展開されていますが、作品そのものはビックリするほど子供向けではないのです。
キャラクター設定や世界観は、むしろ子供が理解するにはちょっと難しいのではないかと思われるほど複雑。下手したら大人でも理解するのに時間がかかります。平成仮面ライダーは作品ごとにモチーフがあり、ライダーの造形や武器・技にもそれらのモチーフが表現されています。
でも、わかりやすいのはここまで。
30分番組とはいえ一年間にも及ぶ長編ドラマです。これが3ヶ月か半年で終わる通常のドラマと大きく違うところ。一年も続けていれば、ストーリーにもキャラクター像にもどんどん深みが出てきます。そして、演じる若手俳優さん達も、放映当初とは比べものにならないくらい演技力が増してきて、視聴者として愛着が湧いてきます。
これこそが、大人が特撮を楽しめる一番大きなポイントになるわけです。
大人向け特撮ヒーローおすすめ作品
特撮は決して子供だけのものではない、むしろ子供向けと思って敬遠しているのはもったいない!
ということで、今からでも遅くない「大人向け特撮ヒーロー」のおすすめ作品を厳選してご紹介いたします。
あの若手イケメン俳優のデビューは特撮ヒーロー
女性から絶大な人気を得ている若手イケメン俳優陣の中でも、とりわけその高い演技力が評価されている菅田将暉くん。彼のデビュー作が『仮面ライダーW(ダブル)』です。
桐山漣さんという、これまた実力派イケメン俳優とのW主演。タイトルにある通り、この仮面ライダーはダブル、つまり二人で一人の仮面ライダーという非常に斬新な特徴を持つヒーロー。
簡単に言うとシンクロして変身するんですね。当時ファンの間でも話題になったトンデモ設定でした。
菅田将暉ファンには是非ともオススメしたい、彼の原点です。
仮面ライダーでデビューした若手イケメン俳優といえばもう一人、福士蒼汰くんもそうですね。彼のデビュー作は『仮面ライダーフォーゼ』で、仮面ライダーシリーズでは珍しいバリバリの青春・学園ものです。
この『仮面ライダーフォーゼ』は、新人俳優・福士蒼汰が一年間で立派に俳優・福士蒼汰へと成長する姿を見ることができます。福士蒼汰ファンは必見ですね。
完全に大人向け!深夜放送の特撮ヒーロー
さて、これまで朝の爽やか系ヒーローをご紹介してきました。
最後にご紹介するのは、完全に大人向けとして制作され、放映時間も深夜帯だったダークな作品です。
エゴの強い人間を捕食し、その人間に成りすまして他人を捕食していく魔物。それらを人知れず狩る「騎士」と呼ばれる者たちの物語。
『黄金騎士牙狼(ガロ)』です。
深夜に放映されていたので、まぁそれなりにそれなりな描写も多くてですね、これは逆に子供は見ちゃいけないヤツですね。
こちらも仮面ライダー同様シリーズ化されておりまして、スピンオフや劇場版も制作されております。
ダークファンタジーやホラー系が好きな方におすすめです。
いかがだったでしょうか?
特撮は子供向けと決めつけず、一度どれかの作品をご覧になってみてください。