涼しくなってくると、紅茶の香りも引き立つようになります。
紅茶を楽しむ時期としては、夏より秋から冬の方が適しています。
朝は、焼きたてのトーストと、おやつには、お菓子と紅茶を。夕食の後に、家族と団らんしながら。紅茶の好きな人にはいろいろな楽しみ方があると思います。
有名なメーカのティーカップやポットでオシャレに楽しむ方法もありますが、機能さえあれば身近な道具で充分楽しめます。私は高級な器具よりは、新鮮な茶葉を手に入れる方がいいと思います。
基本的な道具と、うまく香りを引き出す淹れ方をマスターすれば、もっと気軽に楽しむことができます。
紅茶初心者に必要な道具とは?
紅茶を淹れる時に、最低必要な作業と道具を考えてみますと、
(作業) (道具)
お湯を沸かす・・・・・①ヤカン(ケトル)
茶葉の量を決める・・・②スプーンで量る(計量器)
蒸らす・・・・・・・・③ポット(抽出用)
蒸らし時間を計る・・・④タイマー(キッチンタイマー)
こす・・・・・・・・・⑤茶こし(ストレーナ)
飲む・・・・・・・・・⑥ポット(サーブ用)、⑦ティーカップ
その他に、ティーコージ(ポットを保温する布)や、タイマーの代わりに砂時計などもあります。ミルクティーを飲む時はミルクポットなどもあるといいです。
紅茶を淹れるのに必要な器具の名前は?
・ヤカン(ケトル)
普通のヤカンでいいと思います。電熱式のものでもOKです。お湯を沸騰させることができれば、問題ないです。
・スプーン又は計量器
茶葉の量を量る時に使います。1人分の紅茶はティーカップ2杯です。
茶葉の量は重要で、量によって味が全く違います。1人分約3gの茶葉が必要です。計量器で正確に量ることが一番いいですが、大体、スプーン1杯で3gです。
茶葉の大きさによって、量がちがいます。大きい茶葉ですと、スプーン山盛り1杯ですが、細かい茶葉ですと、スプーン平らに1杯で約3gです。この量を覚えておくと人数分を量る時に便利です。
・ポット(蒸らし用)
一般的には透明で丸い形のものがあります。後でご説明しますが、ジャンピングが起こりやすいのと、それを楽しむために透明なものが多いように思います。
透明なものには、目盛りが付いているものもあります。茶葉とお湯の量は味に大きく影響しますので、この目盛りを使ってお湯の量をしっかり量ることが大切です。紅茶初心者の方 には、この透明で目盛り付きポットをおすすめします。
蒸らし用とサーブ用を1つのポット(この場合は陶器製)で、紅茶を楽しむ方法もあります。この場合は、蒸らし時間が長くなるにつれて、渋みが増してきますので、お湯で割って飲みます。
・タイマー(キッチンタイマー)又は、砂時計
蒸らし時間は約3分~5分です。腕時計や砂時計で計ってももちろんOKですが、アラームがあると便利です。
・茶こし(ストレーナ)
茶こしは紅茶と茶葉を分けて、飲む時に茶葉が入らないようにするための道具です。
一般的には、ボールを半分に切ったような形のもので、蒸らし用ポットからティーカップや、サーブ用のポットへ注ぐ時に使います。
その他に、ボール型に代表されるもので、中に茶葉を入れて、ティーパックの様に、お湯の中に沈めて使うタイプもありますが、前者のタイプをおすすめします。
・サーブ用ポット
厚い陶器でできていて、保温性に優れたものがいいです。
・ティーカップ
陶器製で、薄くて、口の広いものをおすすめします。厚めで口の狭いものより、香りを楽しむことができます。紅茶を多めに飲む時や、特に、朝などはマグカップでもいいと思います。
紅茶のジャンピング効果はあるの?
そもそも、ジャンピングはどうして起こるか?
ポットの中の茶葉にお湯を注ぐと、茶葉が上の方に広がって、それから、1つ1つ、あるいは、かたまりになって下の方へ落ちて行きます。
多くの茶葉が水分を吸って、下へ落ちて行く中で、上に上がってくる茶葉もあります。これは、お湯の対流運動が起きているからです。ジャンピングが起こるお湯には酸素が多く含まれていて、紅茶の味や香りがよく溶け出します。
透明なポットでジャンピングを見ながら、蒸らし時間を過ごすのも面白いと思います。
紅茶初心者でも出来る!美味しい紅茶の淹れ方
水は?
水道からくみたての水を使います。くみたての水は空気がたっぷり含まれています。紅茶の味や香りをうまく引き出すには、空気が充分含まれるお湯が必要だからです。
一度わかして冷ました水や、ペットボトルの水には空気が多く含まれていませんので、これらを使うことは、できるだけ避けてください。
どうしてもこれらの水を使う時は、ペットボトルに入れ、空気を残して、栓をしっかり閉めて、よく振って空気と混ぜてから使ってください。
お湯の温度は?
この水をぐらぐらするまで沸かします。目安は十円玉ぐらいの大きさの泡が出てくるまで沸かします。この時のお湯の温度が95℃から8℃です。
茶葉の量とお湯のは?
次に茶葉の量を量ります。1人分3gとして人数分を用意します。1人分の紅茶とはティーカップ2杯です。大きな茶葉ですとスプーン山盛り1杯で約3gです。細かい茶葉ですとスプーン平らに1杯で約3gです。
一度、スプーン1杯で3gの茶葉がどのくらいか、正しく量っておくといいですね。
お湯の量は、ティーカップ1杯分が160mlぐらいですので、2杯分ですと、320mlのお湯が必要になります。つまり、茶葉3g当たり320mlのお湯が必要です。
蒸らすのは2~3人分が適当です。
蒸らし方
蒸らし用ポットに茶葉を入れて、沸き立てのお湯を冷めないうちに、高い位置からポットに入れます。こうすると、空気が多く含まれます。熱湯ですから注意してください。あとは、3~5分間蒸らします。蒸らし用ポット1つの場合はこのまま放置します。
茶こしを使ってサーブ用ポットに紅茶を注ぎます。茶葉を除いて渋くならないようすることと、紅茶の味が均一になる様にするためです。
この後、冷めない様にティーコージをかぶせるか、なければタオルを巻いて保温するのもいいです。特に冬は冷めるのが早いので、ポットの下にコースターなどを使って保温するといいです。
ティーカップを暖める
紅茶を注ぐ前に、一度カップを熱湯で温めてから飲むと、紅茶が冷めにくいです。
ティーカップの受け皿、ソーサーを使うと、保温にもいいです。
まとめ
紅茶は蒸した茶葉をもむと汁がでますが、これを発酵(酸化)させて乾燥させたものです。
意外と思われるかもしれませんが、緑茶やウーロン茶も同じ茶の葉からできています。
発酵の度合いによってちがったお茶ができてきます。ほとんど発酵させない「緑茶」、半分発酵させたのが「ウーロン茶」、完全に発酵させたのが「紅茶」ということになります。
茶葉の保存は光と湿気を避けて保存してください。劣化が早いのでできるだけ新鮮なものを手に入れて、紅茶を楽しんでください。