入社して、現代の若い世代の方に多い問題が「遅刻」です。ただ、遅刻といってもいろんな理由があり、寝坊など自分に原因がある時は反省することでしょう。しかし問題は「電車」が理由の時です。
電車が原因の遅刻は「しょうがない」「自分は悪くない」と思っていることが多い…。しかし、上司の方にその言い訳は通じるのでしょうか?仕事の大きな会議や取引があった場合、どのような理由であっても遅刻してはいけない…。
ですが、そのまま伝えてしまってはパワハラなどと言われてしまう可能性もあり、上司の方も伝え方に迷っているはず。
そんな時、どのように伝えたらいいのでしょうか?その方法とは…?
電車遅延/部下に怒る際の注意点
信頼関係を築こう
部下を指導するうえで、最も大切なのは信頼関係です。パワハラと言われる方たちのほとんどが部下との信頼関係が築けていないような気がします。というのは、信頼関係が築けていたら上司の人柄を理解したうえで、指導を聞き入れてくれる可能性が高くなるからです。
また、上司も部下への指導方法に迷ってしまうのは、部下の人柄を理解していないからではないでしょうか?部下がどのようなタイプの人間なのかを知っていたら、指導方法に迷わないと思いますよ。
指導方法がわからないのであれば、まず、部下との会話を増やして信頼関係を築けるようにしましょう。
部下の話を聞く
ある程度の、信頼関係が築けたら、遅刻した理由を聞きやすい環境ができるはずです。社会的にどのような遅刻であれ、遅刻は本人の自己責任とされることが多い…。その現実を部下へ伝えてあげなければいけません。
しかし、一方的に伝えてしまうと正しいことでも受け入れられないことがあります。そのため、まずは部下が遅刻に対してどのように思っているのか?を聞きましょう。
部下からの話を聞き、その意見を認めてあげましょう。認められることで、その後の上司の指導がスムーズに受け入れることができます。
(部下の意見が反省していれば問題ないのですが、電車へ原因を押し付けて反省していない様子であれば、とりあえずはその意見に合わせ「電車も時間は守ってほしいよな!」のような言葉を掛けましょう)
実際の指導方法
いよいよ、部下への指導方法です。ここは1つ1つ丁寧に伝えていって欲しいところですので、ある程度イメージトレーニングをしておくことをおすすめします。
また、伝える時に大切なのは目線です。なるべく部下と同じ目線で話をし、見すぎないようにしましょう。というのは、見られることに威圧感を感じる方が多いからです。適度に目線を外しながら伝えるようにして下さい。
伝え方1【想像させてみよう】
遅刻に対しての考え方が上司と違うのは、責任感の違いだったり、環境の違いが大きいです。しかし、その環境の違いを言葉で一方的に伝えてもなかなか伝わりません。なので、立場を置き換えて話をしてみましょう。仕事に置き換えてもいいですし、他のことに置き換えても良いです。例えば…
・仕事で部下しかできない仕事の日の遅刻だった場合(会議・取引・先生など…)
・好きなアーティストのライブの時の遅刻だった場合
これらのことを伝えてみましょう。
自分しかできない仕事だった場合は、元々の気持ちが違ってくるはず。そのことを伝えられると指導成功です。ライブに関しては、遅刻しないようにどのような努力をするのか?早めに家を出るなど…を理解させることが出来たら指導成功。
仕事についての指導でも、想像力を使うといろんなことに置き換えることができます。特に、入社したての部下は責任感のある仕事をしていない可能性があるので、仕事で例えるよりも、まったく別の方向で例えてあげる方が分かりやすくてスムーズに受け入れてくれますよ。
伝え方2【部下と上司の考えを伝えよう】
ここでは、指導する側の気持ちを部下に理解してもらう事が大切です。ただ、気持ちを伝えるのってなかなか難しい…。言葉で伝えてもな「口うるさい上司」というレッテルを貼られてしまうかもしれないです。
そうならないために、他の部下の相談をするようにして本人を注意するようにしましょう。例えば指導したい部下がA、他の部下がBとします。上司がAに対してBへ指導したいのだが、どう伝えたらいいのだろうか?と相談してみて下さい。
そうすることでAは上司が真摯に部下に向き合っているのだということに気づいてくれるはずです。また、相談することによって上司がAを信頼していると感じ嬉しいはず。何より、相談するとA自身の考えも聞くことができ、どのように指導したらいいのかが明確になって指導しやすくなりますよ。
伝え方3【期待をしてみよう】
遅刻をしてしまう大きな原因は危機感がないことかもしれません。危機感は本人が感じるものなので指導するのは困難です。
そのため、指導すると考えずに、部下へ期待をしてみましょう。そうすることで部下は期待されていることに意識をして根本的なミスをしないようにするはず。根本的なミスとはここでいう「遅刻」ということです。
遅刻をしたことによって、周りにどのくらいの影響を迷惑をかけるのか?を伝えるには仕事を与え、責任感を感じる環境にすることが大切。
上司は、部下が遅刻する場合のことも考えて、根回しをしておきましょうね。
これは、少し面倒だと感じる方も多いと思いますが、部下を成長させるためには必要なことです。
遅刻しないための方法を伝えよう
部下だって決してわざと遅刻したわけではないと思いますし、部下によっては寝坊でも電車を理由にすることもあるかもしれない…。でも、疑わずに部下の言っていることを信頼してあげましょう。
信頼したうえでどのようにしたら、遅刻しなかったのか?上司ならどのような工夫をするのか伝えてあげて下さい。
ここで大切なのは、強制をしないということです。あくまで提案であり、どの方法で部下が遅刻をしないようにするかは自由です。
逆算をする
会社に何時についていないといけないのか?から起床時間まで逆算してみましょう。そうすることで、逆算する時は余裕を持った時間にすることが重要です。
・起きる時間
・外出する時間
・電車に乗る時間
などを確認することが大切だと、具体的に伝えて下さい。
電車の間隔を確認する
もし、電車が遅れたことを考え、何分間隔で電車が通っているのか確認しましょう。例えば、乗る予定の電車の次は何分後にあるのか?次の電車でも会社に間に合うのか?ということです。もし、次の電車で間に合わないのであれば、もう少し余裕を持って、電車に乗るように促しましょう。
まとめ
部下に限らず、人を指導することはとても難しいことです。しかし、部下となるとパワハラなどと言われてしまう可能性があるため、気を使いますよね。その結果、上司の方も指導できずに、部下がなかなか成長しないということになってしまう…。
でもパワハラと言われているものは気持ち次第なのです。しっかりと信頼関係があれば、少しきついことを言ったとしても、その後、関係を修復しやすい!しかし、信頼関係ができていないとパワハラと言われていしまう…。
まず、部下ができたら指導の仕方に迷うのではなく、部下と仲良くなる方法を探しましょう。仲良くなると、今回のような電車で遅刻という難しい指導でも、スムーズにできるようになりますよ。